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f 409 - LGBTの老後と終活。同性カップルでも入れるお墓

LGBTの老後と終活。同性カップルでも入れるお墓

投稿:18/4/9
更新:2018/4/9 20:53

「どうせ好きな人と一緒のお墓には入れない」とずっと思っていた

亡くなった後のことを考えたことがありますか?

筆者は10代後半の時からしばしば考えていました。同性で好きな人、天国でも一緒にいたいと思える人が出来てしまったらどうしよう、と。

日本では、結婚してない人同士の埋葬を禁じる法律はありませんが、お墓というものは家族で継承していくもの、という慣習があります。

やはり、婚姻関係のない同性カップルが一緒のお墓入るということに対して、まだまだハードルが高く、お寺から戸籍上の繋がりを求められるケースがほとんどのようです。

したがって、結婚ができない相手、ましてや同姓パートナーと実家のお墓を継ぐことや、一緒のお墓に入ることは難しいだろうなと漠然と思っていました。

 

最近だと、映画『怒り』の中で、優馬が直人に対し「一緒の墓に入るか?」と問いかけ、直人が「いいよ」と真顔で答えるシーンがありました。

そして、「一緒の墓に入るのは難しいけど、隣だったらいいよな」と直人が言います。

この場面を見て、ゲイカップルが一緒のお墓に入ることなんて出来るのだろうか?と思った当事者も少なくないはずです。なんとも言えないしみじみとした切なさを感じたと思います。

 

しかし、2018年現在、同姓カップルだろうが一緒のお墓に入れる時代になったのです。

「お墓の在り方」もどんどん変わってきています。

同性カップルでも入れるお墓「安堵(&)」

東京都江戸川区にある「證大寺(しょうだいじ)」が2016年10月7日より、新しい形のお墓を提供しています。

「證大寺(しょうだいじ)」は、千葉や埼玉でも霊園を運営している浄土真宗のお寺です。

 

法的に夫婦とみなされないことが壁となり、一緒のお墓に入ることができない同性カップルのために、「ふたりの、ふたりだけのお墓」と銘打った永代供養墓「安堵(&)」というお墓を販売をしています。

「多様な性に寄り添い、悩む人の助けになりたい」という想いとともに、ギリシャ神殿の柱を思わせる円柱型のお墓は新鮮でかつ美しく、多くの人を驚かせました。

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【出典元:http://www.joen.jp/lp_and/s_and/#and

「安堵(&)」には、「性別・間柄・国籍・宗派を問わないパートナーと二人だけで入れる」とされています。

つまりLGBTに限らず、”事情がある”二人にもお勧めなお墓なのです。

公式HPに掲載されている墓標をよく見ると、日本人男性と韓国人女性と思しき名前が刻まれています。1x1.trans - LGBTの老後と終活。同性カップルでも入れるお墓

【出典元:http://www.joen.jp/lp_and/s_and/#and

「安堵(&)」の6つの特徴

1x1.trans - LGBTの老後と終活。同性カップルでも入れるお墓

【出典元:http://lgbt-ohaka.jp/feature/

継承不要な永大供養墓、維持管理費不要、通名での彫刻、性のスタイル・間柄・国籍・宗教不問、デザイナーによる設計、そして抱きしめられる身体性。

どれも魅力的で新しいです。筆者個人的には「抱きしめられる身体性」というのが好きです。

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【出典元:http://www.joen.jp/lp_and/s_and/#and

お墓の価値観が変わりつつあります。その背景には急激に進む少子化、高齢化社会があります。墓所継承が難しくなり、永代供養墓への合祀を選ぶ人も増えています。 & は、そんな時代背景から生まれた、二人のための新しいお墓。例えば、お子様のいないご夫婦が、また親しい友人同士が、同じお墓に入ることのできる、新しく美しい円柱墓です。& は、埋葬者の間柄を問 わない自由な二人のお墓です。二人が一緒に埋葬される個別性を大切にします。 継承の心配もありません。

 

&は「門出」をイメージした、白い大理石の美しい円柱墓ですこれまでのお墓にはなかった仕組みと洗練されたデザイン。ご遺骨は地中ではなく墓碑の内部に収蔵されます。大切な人をいつでも抱きしめることができます。

【引用元:http://www.joen.jp/lp_and/s_and/#and

證大寺を通して見る、LGBTと終活

證大寺住職の井上城治さんは「戸籍関係に縛られた墓の形を変えたいと思った」と語っています。

證大寺では、同性カップルが入れる新しいお墓「安堵(&)」を考案しただけでなく、僧侶などを集めてLGBT研修を実施したり、座談会を開催したりとずっと前向きに取り組んできました。

こうした取り組みの中から、LGBTに対する意識が僧侶や職員の中で徐々に変わり、LGBTの抱える課題・問題に真摯に向き合おうと決めたそうです。

證大寺は、老いを見据えたLGBTならではの終活相談にも応えられるよう、今でも研修や勉強会などを実施しているとのことです。

 

老いは生きている限り、誰にでも必ず訪れるものです。

LGBT老後,終活問題は切っても切り離せない関係です。誰しも漠然とした不安を抱えていると思います

そんな中、「安堵(&)」のようなお墓が登場してきたことで、遠い未来を生きる希望を得た人はいると思います。

同性パートナーとずっと付き合っていきたい、一生添い遂げたいと思いを強くする方もいると思います。

LGBTの生き方や幸せのあり方は人それぞれで、正解はありません。

ただ正解もなく、老後のロールモデルもないために、それが皆の不安を掻き立てているのは事実です。

その不安の一つを受け止めてくれる”容器”となるであろう「安堵(&)」。

日本で同性結婚はまだ認められていませんが、同性パートナーシップ制度がいくつかの自治体で採用され始めたりと、LGBTに関して前向きな施策が徐々に進んできているように感じます。

LGBTとして、周囲のストレート(異性愛者)と同じように、歳をとるまでずっと幸せに暮らす未来予想図を描ける時代に来ているのです。

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B→G(現在) LGBTのリアルを届ける為、ふざけた記事から真面目な記事まで配信中。悩んでいるセクマイ中高生が少しでも減ればと思います。

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